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至誠館大学入学式を執り行いました


至誠館大学入学式を執り行いました

4月3(金)至誠館大学アリーナに於いて「平成27年度至誠館大学入学式」を執り行いました。
入学生の皆様おめでとうございます。

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学長式辞

平成27年4月3日(金)
至誠館大学学長
原田 憲一

新入生諸君、保護者のみなさま、本日は、至誠館大学にご入学、おめでとうございます。また、ご来賓のみなさまには、新入生を祝福するために本学までお越しくださり、誠にありがとうございます。

本学は、昨年4月から至誠館大学と改称して再出発した若い大学で、君たちは2期生にあたります。

 本学の建学の理念は「至誠通天の心を持って、人類の福祉向上に貢献できる人間の育成」です。至誠とは人間ならだれもが持っている「良心」あるいは嘘偽りのない「まごころ」です。通天とは、天に通じる、すなわち誰の心にも伝わり、ついには全世界に通じる、ということです。福祉とは「人の幸せ」です。

皆さんは今まで、どんな時に幸せを感じたでしょうか。美味しいものを食べた時でしょうか。思いがけず、欲しかったものが手に入った時でしょうか。いろんな時に、いろんな場所で、いろんなことに幸せを感じたことでしょう。しかし、よく思い出してみてください。その時、必ず、君たちの傍には人がいたはずです。両親や兄弟、友人や仲間など、君たちの幸せを一緒に喜んでくれた人がいたはずです。人は誰しも、人と人との触れあいの中に幸せを見出すものなのです。したがって、至誠館大学の役目は、世界に通用する良心をもって人に寄り添い幸せにする、そういう人を育てることなのです。

ところで、「良心」とか「世界」とか「幸せ」と聞くと、何となく納得してしまいますが、では「良心」とは何か、「世界」とは何かと問われると、はっきりと答えられる人はほとんどいないはずです。なぜならば、そうした問いに答えるために必要な「世界とは何か」、「人間とは何か」そして「自分は何者か」ということを未だ理解していないからです。だから君たちは、この4年間、さまざまな授業を受けて勉強する。それは当然ですが、ほかにも、先生や友達との対話、読書、映画や芸術作品の鑑賞、部活やアルバイト、恋愛と失恋、地元萩市の人たちとの交流など、様々な体験を積んで、「世界とは何か」、「人間とは何か」そして「自分は何者か」を深く理解しなくてはならないわけです。

学生時代に「体験を積みなさい」と言われると、君たちの中には、「何かやって失敗すると嫌だから、何もしたくない」という人がいるかもしれません。最近は、そうした若者が増えていると言われています。残念なことです。

最近、人から「能変」という言葉を教わりました。中国の唐の時代(日本では奈良時代)に、国禁を冒してインドに渡り、仏教を学んだ玄奘三蔵が、サンスクリット語の経典を漢字に訳した時に作った言葉です。意味は「能く変わる」ことだという人と「変わる能力がある」ことだという人がいますが、いずれにせよ、人間の心も身体もよく変わることができる、ということです。

人間はよく変わりうる。特に若者はそうです。だから、若者が何事かにチャレンジして目的が達成できなくても、それは決して失敗ではない。たとえば、野球の試合で自分がエラーしたから負けてしまった。大失敗です。では、野球をやめれば済むのか。止めれば甲子園の夢は消えてしまいます。正解は、どんな場合でもエラーしないように、自分を変えることです。その時に、エラーの体験が役立つ。練習のやり方を変えるきっかけになるからです。つまり、君たちが失敗だと思い込んでいることは、単なる経験なのです。そして、誰でも、苦い経験や苦しい経験を積めば積むほど、知恵も技も身についていくのです。

京都に京セラという携帯電話や太陽電池などを作っている会社があります。本社ビルに、京セラで開発された製品が展示されています。見学した時、説明員に、ここには失敗例は展示しないのですか、と尋ねてみました。すると、京セラに失敗はありません。やり始めたら成功するまで何年でも何十年でもやり続けるからです。途中で止めるから、失敗になるのです、と言われました。

君たちには4年間という自由な学びの時間があります。能変という言葉を信じて、さまざまな学びを体験してください。思い通りの結果が出ないで挫折しそうになったときは、もう止めよう、ではない。やり方を変えてみよう、です。そして、結果が出るまで諦めずにやり続けることです。

最後になりますが、私も4年後、君たちと一緒に本学を卒業する予定です。その時に、君たちに、ああ至誠館大学で学んで、自分は変わった。本当によかった、と思ってもらいたいと願っています。そのために必要なことを、学長として、全力を挙げて実行していきます。君たちも、さまざまなことにチャレンジして、悔いのない学生生活を送ってください。

これをもって、祝辞といたします。

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